「良冠、何やってんの?」

最近よく言われます

気付いたら、「食」に関わる仕事を社会人になってからずっとしています

大学生の時は、英語を使う仕事をする!と意気込んでいたので、人生はわからんものです。ただ、当時は単に英語がツールだということをしっかりと理解していなかったのですが、今はそれがわかるようになりました。僕の人生の分岐点である英語に関しては、別の機会に書こうと思います

話は戻って、今は鹿児島県長島町で食による町の活性化活動をメインにしています

なぜ食に興味を持つようになったのか、時系列にそって書いてみました


2013年4月 新卒入社

新卒として「株式会社ルクサ」というITベンチャー起業に入社しました

ミシュランなどの高級レストランに対して自社サービスを提案する営業をしていました。今も役立っている営業の基本の「き」は、この半年で叩き込まれたように思います


2013年9月 新サービス立ち上げ

高級レストランのウェブ予約ができる新サービス「ルクサリザーブ」の立ち上げメンバーになりました

休み関係なくテレアポ・新規訪問を繰り返して、とにかくこのサービスに共感して、参画してくださるレストランへお話にいきました。サービスローンチまでの半年間で、約600店舗に訪問、そうしているうちに料理やお店に対する想い・こだわりを聞くのが好きになりました

今思うと、このあたりから、美味しい食べ物や食の安全に対する興味がより一層強くなりました


2016年2月 退職

この2年半ほどで、約800店舗を訪問して様々な方とお会いして話を聞いているうちに生産現場の仕事をしたいと思うようになりました

ずっとモヤモヤしていた自分の中で、光が見えてきたところで会社を退職することを決めました

海外で農家をしようと意気込んでいた矢先、予定していたファーム先との連絡がつかない状態に…。ちょうどそのタイミングで、長島町の活動を知ってトライしてみようと思いました

正直、長島のことはこのタイミングまで全く知りませんでした


2016年2月 鹿児島県長島町 移住

ここからがタイトル「良冠、何やってんの?」に対する答えです

長島に来てからは、生産者・料理人にもっと近い距離で関わらせてもらっています。同時に、これまで苦手だった周囲との調整や企画・運営を実践で勉強しています

ものすごくざっくりと分けて、下記2つがメインです

1. 辻調理師専門学校との取り組み

辻調理師専門学校と長島町で食における地方創生協定を結びました

長期的な視点で、長島町を世界が注目するガストロノミーアイランド(美食の島)として定着・発信することを目指しています

現時点のゴールは、長島ブランドのサステイナブル(持続可能)レストランをつくること。そこには、持続可能な生産体系でできた食材、バイオマス・風車・ソーラーなど最先端のエネルギー、自然界の摂理を利用した素材、そして、探究心溢れる料理人と相乗効果を生むサービスマンがいる。すごく大げさに言うと、たとえ長島町が外部との交流がなくなっても、単体で存続していけるようなレストランがあればいいなと思っています

そして、細かい話は一旦置いておいて、このサステイナブルレストランが世界から注目を集めて、料理人や関係者が研修にくるような場所として存在してほしいです

このサステイナブルレストランに繋がっていく足場を作っていくことを辻調理師専門学校の先生方と進めています

2. 一流シェフ、業界関係者による長島大陸視察ツアー

業界で活躍するシェフ、サービスマン、関係者の方が長島町で生産現場を体験するツアーの企画・運営をしています。目的は、直販拡大・ブランド認知度の向上・生産者の視座向上。その為、だれでもいいから来てくださいというスタンスではなく、こちらからお声がけした方限定で参加していただいています

町の事業所と一緒に運営をしていて、僕は飲食関係者さまへのお声がけ〜視察スケジュール調整〜当日の運営まで一通りを担当しています。この活動を通して、たくさんの長島町に住んでいる方々と知り合うことができ、同時に飲食業界のネットワークも拡がりました

まずは長島町の存在を業界で発信力のある方々に知っていただく、それと同時に町民にも高級レストランという外食文化を知ってもらうきっかけを作ることで、興味の種が撒かれたり、すでにある人は発芽してくれたらいいなと思います


この9ヶ月間のトライで、今後やらなくていいこと、やったほうがいいこと、僕の任期中・任期後の方向性が見えてきたので、お世話になった営業の師匠がよく言っていた”焦らず、急いで”活動していこうと思います

PS. 一緒に活動してくださる相棒さん募集中です

A級グルメのまち 邑南町に行ってみた

11月14日〜15日で、A級グルメのまち 島根県邑南町(おおなんちょう)へいってきました

きっかけは、NHKプロフェッショナル〜仕事の流儀〜でスーパー公務員 寺本英仁さんの活動を拝見して。人口約12,000人と長島と同じくらい

ただ、実施していることはまさに今後、長島が食のジャンルにおいて目指していきたい形でした

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A級グルメのまちの象徴 「里山イタリアン AJIKURA」

酒蔵を改修して、邑南町の食材を使用したコースを提供しているイタリアン。ランチ平均3,000円〜5,000円という価格帯で、料理・内観・外観・サービスで、総合的に付加価値を与えていると感じました

高級イタリアン「ジャッジョーロ銀座」でマネージャーをされていた佐藤サービスマンがお店に絶対的な安定感を与えていて、サーブ時には生産者さんの背景や食材の特徴をきちんと説明してくれます。お客様は、邑南町にいながら・邑南町で生まれた食材を・邑南町を知っているシェフによりベストに調理された状態で食べられます

決して安い値段ではないコースに、こういった付加価値をつけて、食べた後に胃袋だけでなく気持ちの面で満足感を与えることがお客様が絶えないお店づくりに繋がるのだと思いました

そして驚いたのが、3割は町民も食べに来るとのこと。地元にも外食文化が根付いていました

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町内外で活躍する「耕すシェフ・アグリ女子」

地域おこし協力隊の募集目的が、他地域とは違いました

耕すシェフと題して、都市在住の農林業や食に関心のある方が本町に定住し、 オーガニックの野菜づくりやバラエティに富む食材生産から加工、販売、さらには飲食店の調理・運営スキルの研修のコーディネートなど食材の供給から、調理・加工までを一貫して、ひとつの新しいビジネスとして創出できる人材を育成しています。

現在30名。この視察のきっかけとなった共通の友人を持つ横浜出身の松岡さんは耕すシェフの1人です。

町の畑では、BLOF理論(農業を科学的に考え、土から改善する農家の経営力アップを目的とした有機栽培方法)を活かしながら有機野菜を育て、AJIKURAや町外の一流レストランに卸すとのこと

「定住は30%でもあれば良いだろう」と言っていた寺本さんの言葉には、行政・町・協力隊が、任期後も継続的な関係を築いていくヒントがあるように思いました

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キッチンカーと実験レストラン「プチ ajikura」

耕すシェフは、3年間みっちりと生産〜調理〜販売〜経営までを学べる制度。それを実践で鍛えるのが、キッチンカーと実験レストラン 「プチ ajikura」でした

どちらも耕すシェフが考案したレシピでお客様に提供していて、特に実験レストラン「プチ ajikura 」では、原価計算からお客様への提供まで、すべて自分たちで考えて行っていました。町の生産者さんにフォーカスを当ててレシピを考案していくことで、食べに来る町民も自然と地元の食材を食べるという好循環が生まれます

前職のルクサ時代、よく耳にしていた言葉「調理師学校を卒業して飲食店に就職しても、すぐに食材に触れることはできない」。成功するかしないかは別として、独立してすぐにでもビジネスを創出したいという人に向けてもとても良い制度だと思いました

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邑南町立 食の学校

「お母さんのおにぎりより、コンビニのおにぎりのほうが美味しい!」

寺本さんがお子さんから聞いて、驚いた言葉だそうです。

AJIKURAが大人のための食育レストランならば、この「食の学校」はいわば子どもたちへの食育の場でした

邑南町の郷土料理を一から調べ上げ、それらを現代風洋食に昇華させて後世に伝えるためにレシピをまとめあげる。邑南町食材を使用した邑南町レシピを作り、定期的に町の子どもたちを対象に料理教室を開いています

町の食文化を100年後も残すために、大人だけでなく子ども世代から教育する環境が用意されていました

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邑南町に来て、僕が長島で感じていた外食文化浸透のズレが解消されました

この半年間の活動を通して、お母さん・お父さん世代の先入観や価値観を変えるのは容易ではないと痛感していました

が、子どもたちの世代から外食文化を底上げしていくことで、自然と外食文化に親しみが生まれ、職業の選択肢や味覚の多様性を持ったナチュラルビブグルマンが育つのだと思います

今後、長島町にレストランができた時に、洋食って美味しいんだ!という感覚を持ちながら食べに行ける様な教育環境を作っていきたいと思いました(長島町レストランは構想中)

小・中学校への食育、大人のための美食会の開催、辻調理師専門学校との連携を活かした人材流動

まだまだやれることはあるなー

ブログ始めました〜良冠の言葉〜

こんにちは

神奈川県横浜市生まれの太田良冠(オオタリョウカン)26才雄です

2016年2月に鹿児島県の長島町という半離島に移住して、食ジャンルの地方活性化活動をしています

備忘録として、この”良冠の言葉”を始めようと思ったきっかけを書いておこうと思います


アタマの整理

長島に来てから新しく学ぶことが多くなり、自分の中できちんと吸収して、糧にして、それを何かに繋げるためには、”自分のコトバ=良冠の言葉”に整理して、発信することが大事だと思いました


読み手への配慮

最近、良冠何してんの?と聞かれることが多くなりました

SNSのように流動的で散りばめられていて、強制的に読ませるのではなく、固定的で一つに集約された場所で、興味のある人だけが目次や出来事ごとに簡単に探して読めるようにしたいと思いました


その時の自分 VS 将来の自分

将来、読み返した時に、自分の考え方の変化・新たな選択肢が増えているか確認したいと思いました


未来の子どもに

若い時のオヤジはこんなところで仕事して、こんな風に思っていたんだ!と、知ってもらえるモノを残したいなと思いました(子供はまだ未定です)


 

ちなみに、良冠という名前は「THE・日本のお母さん」の様な風体の、ウチのオカンが名付けました

小学校の図書室に並んでいた、新潟県出雲先町の良寛和尚から名前をもらったそうです

http://www.ryokan-kinenkan.jp/

「寛」という漢字にしなかったのは、あまりにも優しい子になってしまうからだそうで、「冠」にしたとのことです

オカン、センス良いじゃないか

和尚のような生き方をできる自信はありませんが、良冠という名に恥じないような生き方を探していこうと思います